春の訪れとともに、私たちの食卓に新鮮な風味をもたらす筍が旬を迎えます。この記事では、筍の魅力を深掘りし、選び方のコツからおいしく食べるためのレシピまで、筍に関する情報を網羅的にご紹介します。
筍(たけのこ)の旬は春
日本では、筍の旬は地域差がありますが、一般的に春先、特に3月から5月にかけてが最も美味しい時期とされています。
この時期に収穫される筍は、冬の間に蓄えられた栄養をたっぷり含んでおり、柔らかくて甘みが強いのが特徴です。
筍が持つ2つの魅力
煮ても焼いても楽しめる、筍(たけのこ)の2つの魅力について以下の通り深堀してみました。
様々な調理法で楽しめる
筍はその独特の食感と風味が魅力で、煮物、焼き物、揚げ物など、多彩な調理法で楽しむことができます。特に、筍ご飯や筍の煮物は、春の季節感を感じさせる定番料理です。
健康への効果
筍は低カロリーでありながら、ビタミンやミネラルを豊富に含み、食物繊維もたっぷり。これらの栄養素は、私たちの健康維持に役立ちます。また、筍に含まれるカリウムは、余分な塩分を体外に排出する効果があるため、高血圧の予防にも効果的です。
筍の品種
筍とひとくちに言っても、いくつかの品種が存在します。この記事では、代表的な6つの品種を紹介しましょう。
モウソウチク(孟宗竹)の特徴
出典:農林水産省
柔らかくて甘みがあり、煮物や筍ご飯に最適です。春の代表的な筍料理には欠かせない品種です。
ハチク(淡竹、甘竹)の特徴
出典:農林水産省
独特の風味があり、炒め物や天ぷらに向いています。シャキシャキとした食感が楽しめるのが特徴です。
マダケ(真竹、苦竹)の特徴
出典:農林水産省
歯ごたえがあり、筍の中でも特に香りが強いです。香ばしい風味が料理のアクセントになります。
シホウチク(四方竹)の特徴
出典:農林水産省
小ぶりで、繊細な味わいが特徴です。独特の食感を楽しむことができます。
チシマザサ(千島笹・根曲がり竹)の特徴
出典:農林水産省
北海道に多く、独特の食感が楽しめます。煮物や和え物にすると、その風味が引き立ちます。
カンザンチク(寒山竹)(大名タケノコ)の特徴
夏に旬を迎える珍しい筍で、シャキシャキとした食感が特徴です。夏の暑い時期に食べると、爽やかな風味が楽しめます。
品種ごとの旬な時期
次は、品種ごとの旬について説明します。それぞれの旬な時期は以下の通りです。
モウソウチク(孟宗竹)の旬
:孟宗竹の旬は、3月初め~5月中旬。春の訪れと共に最初に出回る筍で、柔らかくて甘みが特徴です。
ハチク(淡竹、甘竹)の旬
:淡竹の旬は、4月中旬~5月下旬です。春の終わりにかけて出回り、独特の風味と食感が楽しめます。
マダケ(真竹、苦竹)の旬
:真竹の旬な時期は、4月中旬~5月下旬です。香り高い筍で、この時期に収穫されるものは特に風味が良いとされています。
シホウチク(四方竹)の旬
:四方竹の旬な時期は、10月。秋に旬を迎える筍で、繊細な味わいが特徴です。
チシマザサ(千島笹・根曲がり竹)の旬
:根曲がりだけの旬は5月下旬から6月です。北海道特有の筍で、独特の食感と風味があります。
カンザンチク(寒山竹)(大名たけのこ)の旬
:寒山竹の旬については、7~8月頃になります。夏に旬を迎える筍で、シャキシャキとした食感が特徴です。
おいしい筍の選び方
・切り口が湿っていること
・重くて硬いこと
・皮が緑色でピンと張っていること
食べる前に必ず行う「あく抜き」のポイント
筍に含まれる苦味成分を取り除くためには、「あく抜き」が必要です。この工程を怠ると、筍本来の美味しさを損なうことになります。
米ぬかを使う場合
米ぬかを使ったあく抜きは、筍の苦味を和らげるだけでなく、風味を良くする効果もあります。
重曹を使う場合
重曹を使うと、あく抜きの時間を短縮できますが、筍の風味が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。
米のとぎ汁を使う場合
米のとぎ汁を使ったあく抜きは、自然な方法で、筍の風味を保ちながら苦味を取り除くことができます。
おいしく食べる!筍料理のレシピ3選
良い筍を選んだら、次はおいしくいただくための料理です。旬の筍を使ったおいしい料理レシピを3つ、食材と作り方に分けてご紹介します。
レシピ①: 筍ご飯
食材:
- 筍(たけのこ): 1本
- 米: 2合
- 昆布: 1枚
- 醤油: 大さじ1
- 塩: 小さじ1/2
- 酒: 大さじ2
- 水: 適量
作り方:
- 筍はあく抜きをして、一口大に切る。
- 米は研いで30分水に浸す。
- 土鍋に米、筍、昆布、調味料を入れ、水を加えて普通に炊飯する。
- 炊き上がったら、軽く混ぜてから蒸らす。
レシピ②: 筍の煮物
食材:
- 筍(たけのこ): 1本
- 出汁: 600ml
- 醤油: 大さじ3
- 砂糖: 大さじ2
- みりん: 大さじ2
作り方:
- 筍はあく抜きをして、食べやすい大きさに切る。
- 鍋に出汁と調味料を入れ、筍を加えて中火で煮る。
- 筍が柔らかくなるまで煮て、味が染み込むまで冷ます。
レシピ③: 筍の天ぷら
食材:
- 筍(たけのこ): 1本
- 天ぷら粉: 適量
- 冷水: 適量
- 揚げ油: 適量
作り方:
- 筍はあく抜きをして、薄切りにする。
- 天ぷら粉と冷水で衣を作り、筍をくぐらせる。
- 180℃に熱した油でカラッと揚げる。
まとめ
筍は春の代表的な味覚であり、様々な調理法で楽しめる素敵な食材です。この記事の筍の選び方や料理レシピがお役に立てば幸いです。
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