ジャガイモの無農薬・無肥料栽培｜家庭菜園の庭やプランター栽培

ジャガイモは、日本で最も人気のある野菜の一つです。しかし、ジャガイモの栽培には、病害虫や雑草の防除のために、農薬や肥料が多く使われています。これらの化学物質は、ジャガイモの品質や味に影響を与えるだけでなく、環境や人体にも悪影響を及ぼす可能性があります。

そこで、この記事では、庭やプランターで行うジャガイモの無農薬・無肥料栽培の方法を紹介します。無農薬・無肥料栽培とは、農薬や肥料を一切使わずに、自然の力だけでジャガイモを育てることです。

この方法で栽培したジャガイモは、安全でおいしいだけでなく、コストも抑えられます。また、土壌や水質の保全にも貢献します。無農薬・無肥料栽培のジャガイモは、自宅の庭やプランターでも簡単に作ることができます。では、具体的にどのように作るのでしょうか？以下の動画を見てみましょう。

ジャガイモの無農薬・無肥料栽培を動画で紹介

まず、ジャガイモの無農薬栽培の動画を紹介します。プランターや庭の家庭菜園でできるものから、少し規模の大きな畑でもできるよう、3つのハウツー動画になります。

動画①【無農薬野菜】プランターでじゃがいもを作りました

この動画では、プランターでジャガイモを作る方法を紹介しているわたなべファーム！プランター菜園さんのYouTube動画になります。

プランターの大きさや種類、土の種類や量、ジャガイモの種芋の選び方や植え付け方、水やりや芽かきの方法など、詳しく説明されています。

動画②【じゃがいも】【畑の準備】はこれだけ！！【有機】【無農薬】【春じゃがいも】【農家の家庭菜園】

この動画では、畑でジャガイモを作るための土壌の準備の方法を紹介しているロハンちゃん農園のYouTube動画になります。畑でジャガイモを作る場合は、土壌の改良や消毒が必要です。しかし、無農薬・無肥料栽培では、化学物質を使わないので、どうすればいいのでしょうか？

この動画では、有機物や微生物を使って、土壌の肥沃さや生命力を高める方法を教えてくれます。また、病害虫や雑草の予防や対策についても、自然の力を利用した方法を紹介しています。この動画を参考にして、畑でジャガイモを作ってみましょう。

動画③じゃがいも植付け 無肥料栽培たった１つのポイント

この動画では、無肥料栽培のジャガイモの植え付け方法を紹介してる東家グループちゃんねるさんのYouTube動画になります。無肥料栽培とは、肥料を一切使わずに、土壌の有機物や微生物の働きだけでジャガイモを育てることです。

この方法で栽培したジャガイモは、栄養価が高く、甘みが強く、ほくほくとした食感が楽しめます。しかし、無肥料栽培では、ジャガイモの成長に影響するたった１つのポイントがあります。それは、ジャガイモの種芋の選び方です。

この動画では、無肥料栽培に適したジャガイモの品種や特徴、種芋のサイズや形、芽の数や向きなど、詳しく説明されています。この動画を参考にして、無肥料栽培のジャガイモを作ってみましょう。

【ジャガイモの無農薬栽培】家庭菜園の土の準備から保管方法まで

無農薬野菜

動画で紹介したジャガイモの無農薬栽培の方法を、もう少し詳しく説明します。お庭や畑の家庭菜園で行うジャガイモの無農薬栽培には、以下のステップが必要です。※プランターで行う家庭菜園も同じ流れになりますので、後述します。

土壌の準備（お庭や土地がある場合）

土壌

ジャガイモは、水はけが良く、やや酸性の土壌を好みます。土壌のpHは、5.5～6.5が理想的です。土壌のpHを測るには、pH試験紙やpHメーターを使います。

土壌のpHが高すぎる場合は、硫黄や腐葉土などを混ぜて酸性度を下げます。土壌のpHが低すぎる場合は、石灰や木灰などを混ぜて酸性度を上げます。

土壌の水はけが悪い場合は、砂や軽石などを混ぜて排水性を高めます。土壌の肥沃さを高めるには、堆肥や腐葉土などの有機物をたくさん使うと良いでしょう。

ジャガイモの種芋の選び方

ジャガイモの種芋とは、ジャガイモの芋から芽を出させたものです。ジャガイモの種芋の選び方は、無農薬・無肥料栽培において、最も重要なポイントです。

種芋の選び方によって、ジャガイモの収量や品質が大きく変わります。種芋の選び方のコツは、以下の通りです。

・品種

：無農薬・無肥料栽培に適した品種を選びます。一般的に、早生種や中生種よりも、晩生種の方が、無農薬・無肥料栽培に向いています。

晩生種は、根が深く張り、土壌の養分を効率的に吸収できます。また、病害虫にも強いです。無農薬・無肥料栽培におすすめの品種は、北あかり、メークイン、男爵、キタアカリなどです。

・サイズ

：種芋のサイズは、大きすぎず小さすぎないものを選びます。大きすぎる種芋は、芽が多く出て、株が密になります。株が密になると、空気や光が不足し、病害虫やカビの発生を招きます。

また、芋の大きさが揃わないこともあります。小さすぎる種芋は、芽が弱く、根が浅くなります。根が浅いと、土壌の養分を十分に吸収できず、芋の成長が悪くなります。種芋のサイズは、卵ぐらいの大きさが理想的です。

・形

：種芋の形は、丸くて平らなものを選びます。丸くて平らな種芋は、芽が均等に出やすく、芋の成長が良くなります。細長い種芋やひねくれた種芋は、芽が偏って出たり、出にくかったりします。

また、傷や凹みのない種芋を選びます。傷や凹みのある種芋は、病原菌や害虫の侵入口になりやすく、腐敗や病気の原因になります。

・芽

：種芋の芽は、短くて太く、色が濃いものを選びます。短くて太く、色が濃い芽は、生命力が強く、根が深く張ります。長くて細く、色が薄い芽は、生命力が弱く、根が浅くなります。

芽の数は、2～3個が適切です。芽が多すぎると、株が密になります。芽が少なすぎると、芋の数が少なくなります。芽の向きは、上向きか横向きが良いです。下向きの芽は、土の中で曲がって出てきます。

ジャガイモの植え付け方法

じゃがいも畑

ジャガイモの植え付け方法は、以下の通りです。

・時期

：ジャガイモの植え付け時期は、品種や地域によって異なります。一般的に、早生種は2月下旬から3月上旬、中生種は3月中旬から下旬、晩生種は4月上旬から中旬に植え付けます。

植え付け時期の目安は、土温が10℃以上になることです。土温が低すぎると、芽が出にくくなります。土温を測るには、土温計を使います。土温計は、植え付ける深さの土に挿して、数分待ってから読み取ります。

・溝

：ジャガイモを植える溝は、深さ10～15cm、幅20～30cmに掘ります。溝の間隔は、50～60cmにします。溝の間隔が狭すぎると、株が密になります。溝の間隔が広すぎると、土が乾燥しやすくなります。

・種芋

：種芋は、溝に横になるように置きます。種芋の間隔は、20～30cmにします。種芋の間隔が狭すぎると、芋の大きさが揃わないことがあります。

種芋の間隔が広すぎると、芋の数が少なくなります。種芋の芽は、上向きか横向きにします。下向きの芽は、土の中で曲がって出てきます。

・土寄せ

：種芋に土をかぶせます。土の厚さは、5～10cmにします。土の厚さが薄すぎると、芽が出にくくなります。土の厚さが厚すぎると、芽が伸びすぎて弱くなります。

土寄せの際には、土をふかふかにします。土が固くなると、芽が出にくくなります。また、土寄せの際には、土に混ざっている石や枯れ草などを取り除きます。石や枯れ草などは、芋の形や品質に影響を与えることがあります。

ジャガイモの芽かきと土寄せ、除草の手順

除草

ジャガイモの芽かきと土寄せ、除草は、ジャガイモの成長にとって、重要な作業です。芽かきと土寄せは、ジャガイモの根や茎を強化し、芋の発育を促進します。除草は、ジャガイモと雑草の競合を防ぎ、病害虫の発生を抑制します。芽かきと土寄せ、除草の手順は、以下の通りです。

・芽かき

：芽かきは、ジャガイモの芽が出てきたら行います。芽かきとは、土を掘り返して、芽の数や向きを調整することです。

芽かきの目的は、芽の生育を均一にし、株の密度を適切にすることです。芽かきの方法は、以下の通りです。

・芽の数

：芽の数は、2～3個にします。芽が多すぎると、株が密になります。

芽が少なすぎると、芋の数が少なくなります。芽の数を調整するには、余分な芽を折り取ります。折り取る芽は、弱くて細いものや、下向きのものを選びます。

・芽の向き

：芽の向きは、上向きか横向きにします。下向きの芽は、土の中で曲がって出てきます。

芽の向きを調整するには、芽を優しく持ち上げて、土をかけ直します。芽を持ち上げるときは、芽を傷つけないように注意します。

・土寄せ

：土寄せは、ジャガイモの芽が10～15cmになったら行います。土寄せとは、ジャガイモの茎に土をかぶせることです。

土寄せの目的は、ジャガイモの根や茎を強化し、芋の発育を促進することです。土寄せの方法は、以下の通りです。

・土の量

：土の量は、茎の半分ぐらいにします。土の量が少なすぎると、芋が日光に当たって緑色になります。緑色になった芋は、ソラニンという有毒物質を含んでおり、食べると健康に悪影響を及ぼします。

土の量が多すぎると、茎が伸びすぎて弱くなります。また、土が湿りすぎてカビや病気の原因になります。

・土の種類

：土の種類は、軽くてふかふかなものにします。重くて固い土は、芋の成長を妨げます。また、水はけが悪くなります。土の種類を改善するには、砂や軽石などを混ぜます。また、堆肥や腐葉土などの有機物を加えることも効果的です。

・除草

：除草は、ジャガイモの芽が出てから収穫まで、定期的に行います。除草とは、ジャガイモの周りに生えている雑草を取り除くことです。

除草の目的は、ジャガイモと雑草の競合を防ぎ、病害虫の発生を抑制することです。除草の方法は、以下の通りです。

・手作業

：手作業で除草する場合は、雑草を根元から引き抜きます。引き抜いた雑草は、ジャガイモの株にかからないようにします。

雑草を切るだけでは、再び生えてきます。また、雑草を切るときに、ジャガイモの根や茎を傷つけることがあります。

・機械

：機械で除草する場合は、除草機やクワなどを使います。機械で除草するときは、ジャガイモの根や茎を傷つけないように注意します。

また、土を掘り返しすぎないようにします。土を掘り返しすぎると、土壌の構造や微生物のバランスが崩れます。

ジャガイモの収穫時期と方法

収穫したじゃがいも

ジャガイモの収穫時期と方法は、以下の通りです。

収穫時期

ジャガイモの収穫時期は、品種や地域によって異なります。一般的に、早生種は植え付けから2～3ヶ月後、中生種は3～4ヶ月後、晩生種は4～5ヶ月後に収穫します。

収穫時期の目安は、ジャガイモの花が咲いた後、葉が枯れ始めたころです。収穫時期が早すぎると、芋の大きさや味が十分になりません。収穫時期が遅すぎると、芋が裂けたり、病気にかかったりします。

収穫方法

ジャガイモの収穫方法は、以下の通りです。

・天候

：ジャガイモの収穫は、晴れた日に行います。雨の日に収穫すると、芋が湿って腐りやすくなります。また、芋が泥だらけになります。

・準備

：ジャガイモの収穫の前に、ジャガイモの茎を切ります。茎を切ることで、芋の皮が固くなり、保存性が高まります。

茎を切るときは、芋から10～15cm離して切ります。芋に近すぎると、芋を傷つけることがあります。

・収穫

：ジャガイモの収穫は、クワやスコップなどを使って行います。ジャガイモの株の周りに、深さ20～30cmの溝を掘ります。

溝を掘るときは、ジャガイモの根や芋を傷つけないようにします。溝を掘ったら、ジャガイモの株を持ち上げて、芋を取り外します。

芋を取り外すときは、芋を引っ張らないようにします。芋を引っ張ると、芋が裂けたり、皮が剥がれたりします。

芋を取り外したら、芋の表面に付いた土を軽く払います。芋を洗わないようにします。芋を洗うと、水分が吸収されて腐りやすくなります。

ジャガイモの保管方法

じゃがいもの保管

ジャガイモの保管方法は、以下の通りです。

場所

：ジャガイモの保管場所は、暗くて涼しくて湿度が低いところにします。光の当たるところに保管すると、ジャガイモが緑色になります。

暑いところに保管すると、ジャガイモが芽を出しやすくなります。湿度が高いところに保管すると、ジャガイモがカビや病気にかかりやすくなります。

保管場所の温度は、5～10℃が理想的です。保管場所の湿度は、60～70％が理想的です。保管場所の例としては、地下室や物置、冷蔵庫などがあります。

容器

：ジャガイモの保管容器は、通気性の良いものにします。通気性の悪い容器は、ジャガイモの呼吸を妨げて腐りやすくなります。

保管容器の例としては、籠や木箱、紙袋などがあります。プラスチック袋やビニール袋などは、通気性が悪いので避けます。

重ね方

：ジャガイモの重ね方は、一層にします。ジャガイモを重ねると、圧力や摩擦で傷つきやすくなります。

また、重ねると、下のジャガイモの温度や湿度が上がりやすくなります。ジャガイモを一層にすることで、空気の流れを良くし、腐りにくくします。

検査

：ジャガイモの検査は、定期的に行います。検査とは、ジャガイモの状態を確認することです。

検査の目的は、腐ったり、芽を出したり、病気にかかったりしたジャガイモを見つけて取り除くことです。検査の方法は、以下の通りです。

・見る

：ジャガイモの色や形や大きさを見ます。緑色になったり、裂けたり、ひび割れたり、へこんだりしたジャガイモは、品質が悪くなっています。

また、芽が出ているジャガイモは、栄養価が低下しています。見た目に異常があるジャガイモは、取り除きます。

・触る

：ジャガイモの硬さや重さを触ります。柔らかくなったり、軽くなったりしたジャガイモは、水分が失われて腐りやすくなっています。

また、ぬめっとしたり、ふかふかしたりしたジャガイモは、カビや病気にかかっています。触った感じに異常があるジャガイモは、取り除きます。

・嗅ぐ

：ジャガイモの匂いを嗅ぎます。酸っぱくなったり、臭くなったりしたジャガイモは、腐敗しています。

また、カビ臭いジャガイモは、カビが発生しています。嗅いだ匂いに異常があるジャガイモは、取り除きます。

プランターで行うジャガイモの無農薬栽培「家庭菜園」

次は、プランターで無農薬のジャガイモを育てる方法について説明しましょう。プランターでジャガイモを育てる場合、以下の手順を踏みます。

種イモの準備

：品質検査済みの種イモを購入し、切らずにそのまま催芽処理をします。催芽処理とは、種イモを日光の当たる暖かい場所に置いて芽を出させることです。芽が1cm程度になったら植え付けの準備ができます。

プランターの準備

：深さ10cm以上、幅30cm以上のプランターを用意し、鉢底石や軽石を敷きます。その上に、pH5.0〜5.5の培養土を半分くらい入れます。培養土には肥料は混ぜないでください。

植え付け

プランターに20cm間隔で深さ5cmの穴を開け、種イモの切り口を下にして芽を上に向けて植えます。その後、培養土で覆い、水やりをします。水やりは発芽するまでは控えめにし、発芽後は土が乾いたらたっぷりと与えます。

 芽かき・追肥・土寄せ

：ジャガイモの芽が出てきたら、余分な芽を摘み取ります。これを芽かきといいます。芽かきをすると、残った芽が太くなり、イモの収量が増えます。芽かきをした後、有機肥料を少量与えます。これを追肥といいます。追肥は芽かきの後と、花が咲いた後の2回行います。また、茎が伸びてきたら、培養土を足して茎の半分くらいを埋めます。これを土寄せといいます。土寄せをすると、茎の部分からもイモができるようになります。土寄せは茎が伸びるたびに何度か行います。

収穫

ジャガイモの花が終わり、茎が枯れてきたら収穫の時期です。プランターを傾けて土とイモを出し、手で掘り出します。収穫したイモは日陰で乾かしてから、冷暗所に保存します。

以上が、プランターで無農薬のジャガイモを育てる方法です。この方法であれば、土のpHや連作障害などの心配も少なく、簡単に美味しいジャガイモが収穫できますよ。ぜひ試してみてください。

最後に

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